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" 竜の夢 "

作者:みはいる尾作

南の果てを目指して

【世界の概要】

 1911年冬。3人の探検家が南極点の初到達を競っていた。

 12月14日。栄誉を勝ち得たのはノルウェーのアムンゼン。 出遅れた日本の白瀬中尉が南極に上陸できたのは翌1912年になって、1月16日のこと。 彼は結局南極点まで辿りつけず、1月28日、あと1000km強のところで引き返し、無事生還した。

 最後の一人。イギリスのスコット大佐一行は1月17日に南極点に到達したが、 そこにアムンゼン隊が残したノルウェー国旗を見る。 初到達を逃し失意の帰路についたスコット隊を猛吹雪が襲い、一行は遭難、全滅してしまう。 最後に残された日記には、次の言葉があった。 「ここは恐怖の場所です。せめて初到達という栄誉でもなければ」

 ……しかし。これはベース世界での史実。 この《異歴史》では、幸運に恵まれたスコット大佐が、アムンゼン隊より僅かに早く南極点に到達していた!

 歴史を正すため、ディーヴァはスコット隊の南極点到達を妨害し、彼らを遭難させることにする。

【ディーヴァの目的】

 スコットの抹殺。最低でも、アムンゼン隊より遅着させること。 この際、彼が南極点に到達できたかどうかは問わない。 南極点に残された痕跡と、全滅地点で偽装を行えば歴史は正される。

【解決手段】

 スコット隊を支援し、アムンゼンより先着させる。 アムンゼンの到着時に、そこにスコット隊の到着した痕が残されていることをアムンゼンに確認させれば、 歴史は《異歴史》の史実どおりになる。

【シナリオ展開】

 ベース世界の、夏の猛暑の日。

 うんざりしているドラゴンマーク(DM)たちに対し、ゲートマスターは「次の任地は涼しい場所らしい」と告げて送り出す。 着いた先は猛吹雪の南極(w

 そこでDMたちは、凶暴な殺人ペンギンに襲われているスコット一行を助けることになる。 彼はDMに、「どこの国の者か」を問いただす。日本人であることを告げると、 「白瀬くんの先遣隊か! ずいぶん早く着いたんだな。油断できないぞ」 と、勝手に解釈してしまう。

 スコットは基本的にはDMの同行を断る。南極点初到達の栄誉に異国人を交えるわけにはいかないので。 ここまでの「事故」で失った隊員がいるため、食料や装備の一部を分けてもらうことはできる。

 うまく説得して同行するにせよ、影から見守るにせよ、この後、ディーヴァはさまざまな手段でスコット隊の妨害を行う。
 例:人工雪崩、凶暴な怪生物、人の脳を狂わせるオーロラなど。
 スコットはそれらの全てを「南極の神秘」として納得してしまう。

 DMたちは、ディーヴァの妨害を排除しながらスコットの南極点到達を支援する。最後はアムンゼン隊と競争になる。 ディーヴァが直接攻撃で妨害してくるので戦闘でこれを倒すと、ぎりぎりでスコットが先に旗を立てる。

【おまけ】

 コミカル仕立てにするのなら、「黒衣の」ディーヴァにペンギンの着ぐるみを着せてみよう。