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" 竜の夢 "

作者:851◆oNpjuga1ME

ヘル・ナイト(冥土の騎士)

「我が名は死、我が名は絶望。漆黒に冷たきこの鎧も、我が恨みの業火は包みきれぬ。
 紅蓮の炎よ、灼熱に輝き『敵』を焼き尽くせ。
 ――我が世界と、そしてご主人様の命奪いし、破滅の使者を」

●背景

 冥土、いわゆる魔界。悪魔や魔獣が跳梁跋扈し、煮えたぎる混沌に支配された地。 それが実在する世界が、ヘル・ナイトの故郷です。

 地下に巨大な土地を持つ冥土は、しばしば地上に影響を与え続けてきました。 彼らには人間にない能力があり、その力で歴史を操ってきたのです。 しかし時代が進むにつれ、人間の技術力が、悪魔たちの魔法に匹敵するようになり、両者の力は均衡します。 そしてついに、悪魔と一部の人間の間で通商条約が結ばれ、人間と悪魔の争いは終結を得ました。

 すこしずつ両者の技術を取り入れて、発展を重ねていく世界。しかし、唐突に転機が訪れます。 聖なる教団を名乗る者らが、魔女狩りと称して冥土の技術を使うものたちを葬り始め、 冥土への入り口を次々と封印していったのです。 そして地上に冥土の影響が消えた頃、教団は黒き女たちを先頭に、冥土へと侵攻を始めました。 魔法をはるかに越えた超技術の前に、悪魔たちは倒れていきます。 そしてついに、冥土の領主たちが倒れ、魔王が抹殺された時、冥土は歴史から姿を消したのです。

 ヘル・ナイトは領主たちに仕える、直属の騎士でした。燃える体を漆黒の鎧に包み、鋼鉄の箒で敵を討ちます。 また一方では、仕える領主に不自由をさせないよう、家事全般を完璧にこなすこともできる器用さも持ち合わせていました。

●能力値修正

なし

●追加特徴

「紅蓮の体」(9CP)

 体が青白く燃えており、素手で触れると燃えやすいもの(マッチや紙など)は燃えてしまいます。 ただし、並荷までなら着火させずに持つことが可能です。

 熱に対して1点の防護点を持ちますが、冷気および水属性の攻撃は、防護点を引いた後で1.5倍にします。 炎の温度は525度で、着ている鎧に触れると火傷するでしょう。

本来名称 出展 増強/限定
炎の体・2L 百鬼夜翔・P68 特別限定:芯になる体がある、特別増強:持ち物を破壊しない/並荷まで+50%(+50%)

「冥土騎士は見た!」(15CP)

 都合のいいときに都合のいい場所にいたり、事件の現場を目撃してしまったりします。

本来名称 出展
都合のいい偶然 百鬼夜翔・P47

「お洒落」(5CP)

 百鬼夜翔・P46にある同名の特徴を参照してください。

●追加技能

技能名 レベル 消費CP 掲載元
〈箒〉 敏捷+1 8CP (後述)
〈叩き落とし〉 敏捷-2 1CP (後述)
〈戦略〉 知力-3 0.5CP ベーシック完訳版・P81
〈脅迫〉 知力-2 0.5CP ベーシック完訳版・P79
〈言いくるめ〉 知力-2 0.5CP ベーシック完訳版・P79
〈家事〉 知力+1 4CP 百鬼夜翔・P56
〈調理〉 知力+1 2CP ベーシック完訳版・P76
〈礼儀作法〉 知力-1 0.5CP ベーシック完訳版・P82
〈社交〉 生命-1 1CP ベーシック完訳版・P80

〈箒〉(肉体/難)

 箒を振り回して戦うことができます。受けは技能の1/2です。

〈叩き落とし〉(肉体/難)

 箒を振り回して、矢や手裏剣等の射撃武器を叩き落とすことができます。 マーシャルアーツ完訳版・P29の〈射撃受け〉技能と同等に扱ってください。

●格闘動作

【押さえつけ】:体力+1(1CP)

 箒を使って、相手を押さえつける技です。 近接戦闘における「押え込み」行動(ベーシック完訳版・P148)を、隣接ヘクスから行うものとみなしてください。 そのときの即決勝負において、体力の代わりに【押さえつけ】を使用します。

【砂煙】:〈箒〉-4(1CP)

 箒で地面の砂や埃を舞い上げて、相手の目をくらませます。 埃や砂など、掃き上げる粉末状のものない所では使えません。

 目標は「よけ」「止め」を試みることができますが、「受け」はできません。 防御に失敗してもダメージはありませんが、生命力判定を行って失敗すると涙ぐんでしまい、1D秒間敏捷力が-3されます。 生命力判定にファンブルすると、さらに最初の1秒目は盲目として扱います。 生命力判定に成功すれば、何の影響も受けません。

●スーパーパワー

[火炎放射](8CP) ―― パワーレベル:2(7CP)/精度レベル:敏捷-3(1CP)

 自らの体から吹き出る炎を、目標に向かって放出して熱ダメージを与える技です。 目標までの射線上に存在する全員に効果が及びます。 生命点がマイナスのときは、回復するまで発動できません。

 鎧のスカート部分を片手で持ち上げて1ターン集中し、次のターンの最初に命中判定を行います。 射線上にいるものは「よけ」「止め」を行い、失敗すると2D-2点のダメージを受けます。

 集中を始めると片手が塞がるため、箒を含めた両手武器は自動的に非準備状態になります。 素手での「受け」も、空いている片手による1度きりしか行えません。

 抜き撃ち値12、正確さ1、半致傷5メートル、最大射程10メートル。部位を狙うことはできません。

本来名称 出展 増強/限定
(直接攻撃系妖術) 百鬼夜翔・P101 エネルギー=熱、直線状に効果+20%、手加減無用-10%、 ダメージ減少-20%、射程短縮・1L-5%、 使用条件:生命点がプラスの時だけ-10%、 必要行動:鎧のスカート部分を持ち上げる-20%(-45%)

[飛び行く凶器](12CP) ―― パワーレベル:2(11CP)/精度レベル:敏捷-3(1CP)

 手元にある食器を凶器と化す技です。皿などの「投げて割れる」食器しか使用できません。 この技は全力攻撃とみなし、次の行動順が周ってくるまで能動防御ができなくなります。

 この技の目標は、目に見える範囲でランダムに決められます。 そのため「狙い」をつけることもできません。 目標は「よけ」を試みることができ、失敗すると2Dのダメージを受けます。 さらに破片が周囲に飛び散るため、目標の周囲1ヘクスにいるものも1Dのダメージとなります。 破片の効果範囲内にいるものは、「よけ」に成功すれば1ヘクス遠ざかることができ、無傷ですみます。

 抜き撃ち値12、正確さ1、半致傷10メートル、最大射程20メートル。部位を狙うことはできません。 食器の飛行速度は遅いため、A.B.F.の影響を受けません。

本来名称 出展 増強/限定
(直接攻撃系妖術) 百鬼夜翔・P101 実体=一般、ランダム目標-40%、瞬間+20%、爆発+50%、 燃料・触媒が必要(食器)-20%、手加減無用-10%、 全力攻撃-10%、遅い-20%、眩惑効果・2L+20%(-10%)

[焼き払い](11CP) ―― パワーレベル:3(10CP)/精度レベル:敏捷-3(1CP)

 炎を纏った箒を振り回して、前面3ヘクスに熱ダメージを与える技です。 [招炎の魔紋]を起動しているときにしか使用できません。 この技を使うと1点疲労し、さらに次のターンまで能動防御が行えなくなります(全力攻撃扱い)。

 1秒集中し、命中判定を行ってください。 目標は「よけ」「止め」を試みることができ、失敗したら3Dのダメージを受けます。

 抜き撃ち値12、正確さ1。部位を狙うことはできません。

本来名称 出展 増強/限定
(直接攻撃系妖術) 百鬼夜翔・P101 エネルギー=熱、扇形・3L+30%、手加減無用-10%、 射程短縮・2L-10%、使用条件:[招炎の魔紋]を発動させている-20%、 必要行動:箒を振り回す-20%、疲労消費・1L-5%、 全力攻撃-10%(-45%)

●弱点

「冥土騎士の名誉重視」(-10CP)

 通常の「騎士の名誉」(ベーシック完訳版・P56)とは違います。 約束を破らないこと、弱者を守ること、決闘を挑まれたら受けて立たねばならないこと、主人に服従することなどは共通します。 しかしこちらから手出しすることは極力控え、侮辱されても静かに耐え忍ぶことが美徳とされます。

「悪夢」(-5CP)

 主人を失ったときの辛い記憶のせいか、毎晩悪夢にうなされます。 百鬼夜翔・P50にある同名の特徴を参照してください。

 新たな主人を見つけたときは、「執念:主人を守る」に差し替えます。 自分の命よりも主人の命を優先します。

「ワカりやすい」(-5CP)

 百鬼夜翔・P53にある同名の特徴を参照してください。

「嫌な行動:おせっかい」(-10CP)

 じっとしているのが苦手で、何かと働きたがります。 仕事がなくて暇なら、なんとか仕事を探し出そうと考え、周囲に声をかけます。 自分にはできないことでも、なんとかそれを手伝おう、片付けようとしてしまいます。 多くの場合、それは失敗につながり、余計な迷惑をかけてしまうことでしょう。 じっとしているには意志判定が必要です。

 周囲の反応から-2の修正を受けます。

●愛用品/イン・ザ・マーク

 竹箒を模した鋼鉄製の箒、その名も「バーニング・ブルーム」を収納しています。 振り回して掃く部分で叩いたり、突き刺したりして攻撃します。 「叩き/振り+3」もしくは「刺し/突き+3」のダメージを与える、必要体力13の両手用武器です。 重量は4.8kg、長さは1・2となります。

 突きの際は穂先が広いため、敵の「よけ」に-1のペナルティがありますが、 「受け」「止め」には+1のボーナスとなります。また、相手の防護点を二倍と見なします。

 これは魔法の品で、キーワードを唱えると炎に包まれます。 [招炎の魔紋]が刻まれているものとして扱ってください(ドラゴンマーク・P76)。 そのため、余分に3CGを消費しています。

●装備

○A.B.F.(アンチ・バレット・フィールド)/ 3CG

 銃弾に対する防御フィールド。

○イメージ・インデューサー/ 1CG

 平凡な外見だと錯覚させる心理投影機。

○ミディアム・ドラゴン・スーツ/ 2CG

 重厚な漆黒の板金鎧です。重量感と威圧感を漂わせています。 下半身は鋼鉄のエプロンと鋼鉄のスカート、上はフルフェイスヘルムに鋼鉄のカチューシャです。 ポニーテールのように、銀色の飾りが後ろへ垂れ下がっています。 受動防御2、防護点3、重量は「体力-2」kgです。

 プレイヤーが望むなら、残りの1CGを費やして「ヘビー・ドラゴン・スーツ」に変更しても構いません。

○残りクロノジェム:1

●成長

技能名 掲載元
〈応急処置/TL7〉 ベーシック完訳版・P68
〈診断/TL7〉 ベーシック完訳版・P69
〈弩〉 ベーシック完訳版・P84
〈編み物〉 百鬼夜翔・P54
〈裁縫〉 百鬼夜翔・P54
〈刺しゅう〉 百鬼夜翔・P54
〈生け花〉 百鬼夜翔・P55
〈庭師〉 百鬼夜翔・P55
〈服飾デザイン〉 百鬼夜翔・P55

「超技能/家事」(10CP)

 物凄い速さで家事をこなすことができます。大きな屋敷の掃除も、30分あれば充分です。 百鬼夜翔・P93にある同名の特徴を参照してください。

「超技能/調理」(10CP)

 物凄い速さで、多くの料理を作り出すことができます。パーティ用の食事も、30分あれば充分です。 百鬼夜翔・P93にある同名の特徴を参照してください。

[飛び行く凶器]の強化・1L(5CP)

 5CP支払うことで、[飛び行く凶器]で目標を選択できるようになります。 これにより、「狙い」をつけることも可能になります。

[飛び行く凶器]の強化・2L(8CP)

 8CP支払うことで、[飛び行く凶器]のダメージが3Dになります。 目標の周囲1へクスは2D、さらにその周囲には1Dのダメージを与えます。 また、半致傷が15メートル、最大射程が30メートルとなり、 部位を狙うこともできるようになります。 ただしその際は修正値が2倍となり、ダメージは1Dのみです。

 この増強は、[飛び行く凶器]の強化・1Lをすませておかなければ行えません。

[飛び行く凶器]の強化・3L(3CP)

 次のうちいずれかを選んでください。 いずれも、あらかじめ[飛び行く凶器]の強化・2Lをすませておかなければなりません。

A.「皿フリスビー」

 皿を投げる際、フリスビーのように大きくカーブして、「止め」「よけ」が-2されます。 皿以外には適用されません。「曲射・1L」(+20%)の増強を行ったものとみなしてください。

B.「破片強化」

 ダメージタイプが「切り」になります。 力いっぱい投げつけるため手首に負担がかかり、1点疲労します。 「切り」(+25%)と「疲労消費・1L」(-5%)を行ったものとみなしてください。

[ワゴンアタック](10CP) ―― パワーレベル:3(9CP)/精度レベル:敏捷-3(1CP)

 キャスター付きのキッチンワゴンで目標を跳ね飛ばす技です。 移動力以内の目的地点まで一直線に走り、直線上にいる目標全てに効果を与えます。

 ワゴンに手をかけて1ターン集中し、次のターンの最初に命中判定を行います。 目標は+2のボーナスで「よけ」を行うことができますが、失敗すると3Dのダメージを受けます。

 抜き撃ち値12、正確さ1、半致傷15メートル、最大射程30メートルですが、最大でも移動力以内です。 部位を狙うことはできません。

本来名称 出展 増強/限定
(直接攻撃系妖術) 百鬼夜翔・P101 実体=金属、体当たり-30%、直線状に効果+20%、遅い-20%、 手加減無用-10%、使用条件:足場・キッチンワゴンが必要-10%(-50%)

●追加装備

パッションズ・クロスボウ(4CG)

 上質のクロスボウです。常に燃え盛っており、そこから発射される矢は《火矢》(マジック完訳版・P60)が魔化されているものとして扱います。

 矢は10本ついています。余分に1CG支払うごとに、10本の矢を収納しておけます。

救急箱(1CG)

〈応急処置〉に+2のボーナスがある救急セットです。 ベーシック完訳版・P271を参照してください。

ティーセット(とキャスター付きキッチンワゴン)(2CG)

 ティーポットと七つのティーカップ、そして紅茶の葉が備え付けられている、キャスター付きキッチンワゴンです。 出現させた時、ティーポットにはすでにお湯が入っています。 ティーカップを[飛び行く凶器]で投げる際は、カップと受け皿を合わせて1セットとします。