ウェポナイト(戦闘人間の末裔)
「俺の中で声がするんだ。全てを奪い、滅ぼした奴らを倒せと。
仲間の声で、相棒の声で、機械の振動音で。
そして、何よりも優しく、強い声で。
ひょっとしたらそれは、俺の中に流れる血と、『運命』って奴の声なのかも知れないな…」
●背景
ウェポナイトが生まれた世界は、超古代の大戦乱の時に生み出された『戦闘人間』たちの末裔が、 何十万分の一という低い確率ながらも生まれてきた世界です。
ウェポナイトはもちろん、その『戦闘人間』の能力を運良く?受けて生まれてきた存在です。 この世界では「騎士」と呼ばれていました。 身長は最低でも180cm以上、2mを越えることも珍しくなく、体型は細身から人並み、筋肉質と様々です。
彼らはその常人を遥かに越えた身体能力によって、「戦争の総代理人」として、ある時は「騎士」同士でぶつかり合い、 またあるときは「相棒」──人型の有機コンピューターを組み込んだ巨大な「人型兵器」を操り、 戦争による被害を最小限に、しかし結果は最大限に受け取れるように戦ってきました。
彼らの一撃は素手で戦車の装甲を砕き、武器のひとふりで銃弾をはじき、そのスピードはまさしく音速に達しよう、 というものでした。
人々は彼らを恐れ敬い、「騎士」たちも「常人」からは一歩離れたところで、 しかし戦争の代理人としての誇りと義務によって、力無き人々を護ってきました。
時折領地争いなどで戦うぐらいしかなかった彼らは、厳しい「掟」で縛られていましたが、 ある時を境に、その「掟」からはずれるものが出てきたのです── 『私闘』により双方命を落としたもの。 護るべき人々を虐殺し、全ての能力を「奪われた」もの。仕えるべき主人の命令により、人型兵器で同士討ちをするもの。
それらは全て、ディーヴァがこの世界を滅ぼすための布石でした。 私闘をした「騎士」たちの愛人として、虐殺者に仕える軍師として、主の相談役の魔導士として──
やがて、元々少なかった「騎士」たちはその数を激減させていきました。そこにディーヴァは一斉に攻め込んだのです。 彼らが頼りにしていた「人型兵器」よりも巨大で、強力な怪物を、異世界より送り込んで。
僅かな数になった「騎士」たちの抵抗もむなしく、世界が怪物たちの放った波動により砕け散ったとき、 ドラコニスは彼らの無念の思いと戦う意志を救い上げ、<竜の傭兵>としました。
ウェポナイトたちは、普段はその力をセーブするように、静かに活動するものたちが多数派です。 しかしひとたび戦いとなれば、「戦争の代理人」としての誇りが、全てを失った悲しみが、彼らを戦いの鬼にするのです。
●能力値修正
なし
●追加特徴
「加速能力」(40CP)
通常の2倍の速度で動くことができます。
2ターン集中し、「敏捷力」で判定を行ってください。 成功すれば発動し、以後1ターンに2回続けて行動できるようになります。 ただし発動時に5点、以後10秒ごとにさらに5点ずつ疲労します。
本来名称 | 出展 | 増強/限定 |
---|---|---|
加速 | 百鬼夜翔・P89 | 集中が必要-10%、余分に時間がかかる・1L-10%、 疲労消費・5L-25%、別の判定が必要-15%(-60%) |
「武器の達人/何か一つ」(20CP)
このキャラクターは刀の達人です。マーシャルアーツ完訳版・P24の同名の特徴を参照してください。 刀以外を選択する場合は「肉体/並」の「白兵戦武器」から選択し、技能(〈刀〉〈準備/刀〉)を書き換えてください。
●追加技能
技能名 | レベル | 消費CP | 掲載元 |
---|---|---|---|
〈刀〉 | 敏捷+1 | 4CP | マーシャルアーツ完訳版・P28 |
〈準備/刀〉 | 敏捷 | 1CP | ベーシック完訳版・P87 |
〈戦術〉 | 知力-2 | 1CP | ベーシック完訳版・P81 |
●格闘動作
なし
●剣技
ルールとしては、スーパーパワーに準じます。
[衝撃剣](14CP) ―― パワーレベル:2(10CP)/精度レベル:敏捷-1(4CP)
凄まじい衝撃波で、敵を薙払います。 この技は全力攻撃とみなし(そのターン能動防御不可)、使用すると2点疲労します。 1日6回までしか使えません。
自分の行動の最初に、命中判定を行います(集中は不要です)。 目標は「よけ」「止め」が行え、失敗すると2Dのダメージを受けます。
抜き撃ち値12、正確さ1、半致傷10メートル、最大射程20メートル。部位を狙うことはできません。
本来名称 | 出展 | 増強/限定 |
---|---|---|
(直接攻撃系妖術) | 百鬼夜翔・P101 | エネルギー=衝撃、瞬間+20%、全力攻撃-10%、 疲労消費・2L-10%、1日6回-10%、手加減無用-10%(-20%) |
●弱点
「名誉重視/戦争の代理人」(-10CP)
常人にはなかった力を持つものとして、また「戦場の主役」としての名誉があります。 敵と直接武器を交えるのに背を向けようと思った場合、意志判定が必要となります。
「義務感/直接戦えないもの」(-5CP)
この場合の「直接戦えないもの」には、「白兵戦闘ができない(あるいは苦手な)」ものも含まれます (エレクトリッガーやヴィンター・レギナのようなものたちです)。
「命知らず」(-15CP)
時折、自分に流れる『戦闘人間』としての血がうとましくなるのか、 彼らは無謀とも見える戦いに身を置こうとすることがあります。 ベーシック完訳版・P45にある同名の特徴を参照してください。
●愛用品/イン・ザ・マーク
このキャラクターは、一振りの刀を収納しています。 彼らの世界では武器や戦闘兵器に適した金属と、それを精錬・鍛造・強化する技術が発達してしていたため、「上質」扱いとなります。 他の戦闘技能にした場合、技能に見合った「上質」の武器に置き換えてください。
●装備
○A.B.F.(アンチ・バレット・フィールド)/ 3CG
銃弾に対する防御フィールド。
○イメージ・インデューサー/ 1CG
平凡な外見だと錯覚させる心理投影機。
○ミディアム・ドラゴン・スーツ/ 2CG
このキャラクターは、近未来を舞台にしたロボットアニメ風の戦闘服の形を取ります。 胸・腕・脚などは軽量のプロテクターで覆われ、あとは薄手のスーツです。 重量は着用者の「体力-2」kgです。
○残りクロノジェム:4
●成長
[剣技]には、様々なバージョンがあります。ここではその一部分を紹介します。 GMが認めるなら、新たな剣技を創ってもかまいません。
[衝斬剣](6CP)
[衝撃剣]によるダメージが「切り」となります。
[斬裂剣](12CP) ―― パワーレベル:1(11CP)/精度レベル:敏捷-3(1CP)
[衝斬剣]を溜めることにより、広範囲にその刃をふるう技です。 この技は全力攻撃とみなし(そのターン能動防御不可)、使用すると2点疲労します。 1日4回までしか使えません。
刀を構えて1ターン集中し、次のターンの最初に命中判定を行います。 直径3へクス内にいるものは「よけ」を行うことができ、失敗すると(パワーレベル)Dの「切り」ダメージを受けます。 中心のヘクスにいた場合、「よけ」に成功しても半分のダメージを受けてしまいます。
抜き撃ち値12、正確さ1、最大射程はパワーレベル1につき10メートル、半致傷はその半分です。 部位を狙うことはできません。
パワーレベルを上昇させるには、1レベルごとに10CPが必要となります。 最大でも3レベルまでしか上げられません。
本来名称 | 出展 | 増強/限定 |
---|---|---|
(直接攻撃系妖術) | 百鬼夜翔・P101 | エネルギー=衝撃、切り+50%、範囲に影響+50%、 範囲拡大・1L+20%、 全力攻撃-10%、疲労消費・2L-10%、 1日4回-20%、手加減無用-10%(+70%) |
[掃射槍](10CP) ―― パワーレベル:1(9CP)/精度レベル:敏捷-3(1CP)
鋭くとぎすまされたエネルギーの槍で、敵を貫きます。 この技は全力攻撃とみなし(そのターン能動防御不可)、使用すると2点疲労します。 1日4回までしか使えません。
刀を構えて1ターン集中し、次のターンの最初に命中判定を行います。 この技は、ウェポナイトと目標地点の左右のヘクスの3点を頂点とした三角形のエリアが効果範囲となります。 範囲内にいるものは「よけ」を行うことができ、失敗すると(パワーレベル)Dの「刺し」ダメージを受けます。
抜き撃ち値12、正確さ1、最大射程はパワーレベル1につき5メートル、半致傷はその半分です。 部位を狙うことはできません。
パワーレベルを上昇させるには、1レベルごとに9CPが必要となります。 最大でも3レベルまでしか上げられません。
本来名称 | 出展 | 増強/限定 |
---|---|---|
(直接攻撃系妖術) | 百鬼夜翔・P101 | エネルギー=衝撃、刺し+80%、扇形・2L+20%、 全力攻撃-10%、疲労消費・2L-10%、 1日4回-20%、手加減無用-10%(+50%) |